過剰歯って抜歯した方がいいの?BLOG
2021/02/10
こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。
今回は小児歯科治療時にたまたま発見されることが多い、過剰歯(かじょうし)についてお話ししたいと思います。
こちらの写真は8歳の男の子で、歯をぶつけた際に撮影したレントゲン写真でたまたま過剰歯が写っていました。
このお子さまに関しては過剰歯そのものは永久歯に影響を与えることなく、ただ埋まっているだけであるため、過剰歯を触る必要性はありませんでした。
●過剰歯抜歯の適応
・過剰歯の存在で上の前歯同士の間が開いてしまっている
・過剰歯の影響で歯並びが乱れてしまっている
・永久歯が生えることができていない
・過剰歯が生え、見た目には問題はなくても歯磨きが行いにくく、虫歯や歯周病になりやすそう
・過剰歯が近くの歯の根っこ(歯根)にぶつかり、溶かしてしまっている
このような場合には抜歯をオススメすることがあります。
逆に言えば、これらに当てはまらないようであれば無理に抜歯を行う必要性はありません。
何例か抜歯が必要な状態の過剰歯を示したいと思います。
まず6歳の女の子ですが、虫歯でレントゲン撮影した際にたまたま過剰歯が見つかりました。さらに2本も。
過剰歯が上あごの真ん中に埋まっており、永久歯の前歯が開いて成長している印象があったため、CTの撮影を行いました。
横を向いている過剰歯は上あごの中で成長途中の永久歯の前歯の中央で埋まっている状態が確認できました。
このように過剰歯が永久歯の正しい成長や生える位置を邪魔していたため、抜歯の必要性があり、抜歯となりました。
次に、前歯の裏側から尖った歯が出てきたということで、撮影した6歳の女の子になります。
白で囲った歯が過剰歯、黄色で囲った部分が将来生えてくる前歯の永久歯ですが、過剰歯の存在により永久歯の左右での成長スピードに差が出てきていること、過剰歯により埋まっている永久歯の位置が左右対称ではなく、ズレていること、何よりも尖った歯が生えてきていることから抜歯となりました。
最後に、5歳後半の男の子ですが、永久歯の前歯が生えてきたけど、片方の乳歯は全然グラグラしていないと気にされて受診されました。
診察してみると、出てきている歯は不自然な形をしていて、過剰歯を疑ってレントゲンを撮影してみますと、過剰歯でした。
さらに、もう一本鼻の方を向いて埋まっている過剰歯の存在も発見されました。2本埋まっている珍しいケースでした。
レントゲン上、次に生えてくるべき永久歯は過剰歯2本の存在により、大きく開いてしまった状態となっており、明らかに過剰歯が永久歯の成長を邪魔している状態となっており、抜歯の適応となりました。
抜歯後半年のレントゲン写真で見てみますと、埋まっている永久歯の前歯は寄ってきており、順調に成長することができているようです。
これで一安心です。
過剰歯の抜歯は骨の中に埋まっている永久歯がすぐそばにあることも多いため、非常に繊細な処置が必要となります。
そのため、ある程度お子さまがお口を我慢して開けてくれる、じっとしてくれていることが大変重要になる処置です。
当院では過剰歯抜歯(骨の中に埋まっているものも含めて)を行っておりますが、通常5歳後半以降での処置を行っております。
過剰歯が永久歯に影響がある状態で放置し続けると、永久歯の根が溶かされてしまったり、歯並びが悪くなり、抜歯だけで改善しなくなる可能性もあります。
過剰歯があると分かったら、放置せずに抜歯の必要性、抜歯の時期をしっかりと確認する必要があります。
また、7歳以降で上の前歯に隙間(正中離開、空隙)がみられ、隙間が埋まる気配がない場合、過剰歯が存在している可能性がありますので、一度ご相談いただければと思います。
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家族みんなのかかりつけの歯医者さん
たんぽぽ歯科・矯正歯科
院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp
TEL:093-475-4182
歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科
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