知覚過敏の治療ってどうやるの?治る??BLOG

2021/02/02

こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。

今回は冬になると冷たい水で『キ〜ン』としみてしまう、知覚過敏についてお話をしたいと思います。

知覚過敏とは、冷たい水や熱い飲み物を飲んだ時、歯ブラシを当てた時にピリッ!やキーンとした痛みが起こる症状のことを言います。

 

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●知覚過敏の誘発するもの

・冷たい飲み物や食べ物

・冷たい空気

・甘いものや酸っぱいもの

・熱い食べ物や飲み物

・歯みがき

 

こういった刺激がきっかけで痛みが発生します。知覚過敏は基本的には一時的なもので、その一瞬だけのことがほとんどです。

 

 

●知覚過敏の主な原因とそれぞれの対処法

① 歯磨きの力が強すぎる

毎日の歯磨きの圧力が強すぎると、少しずつ歯の表面に傷が入り、徐々に削られていき、歯の内部の層(象牙質)が露出し、知覚過敏を引き起こします。

 

【対処法】

歯ブラシを大きく動かしすぎていませんか?また、歯ブラシの持ち方が悪く、力が入りすぎていませんか?悪い歯磨きの仕方は汚れが取れないだけでなく、歯が削れ、歯茎を痛めてしまう原因にもなります。正しい歯磨きの方法を教えてもらうことをオススメします。

 

② 歯磨き粉のつけすぎ

一般的な歯磨き粉には研磨剤が配合されています。これは、汚れを効率よく落とせるようにするため、着色を落とすために含まれていることが多いです。適切な量を使うには良いのですが、テレビのCMや広告などで見られるような大量の歯磨き粉を使用すると、お口に入る研磨剤の量も多くなり、歯が削れやすい状態となります。

 

【対処法】

通常の歯磨きではマッチ棒の頭くらいの大きさ程度の歯磨き粉でも十分に効果を発揮します。また、知覚過敏用の歯磨き粉は研磨剤の配合が少ない、あるいは含まれていないものが多くなっております。また、研磨剤の全く入っていない歯磨き粉もありますので、わからない場合にはご相談いただければと思います。

 

③ 歯ぎしり・噛み合わせが悪い

歯ぎしりや噛み合わせが悪いことで、歯が異常にすり減る(咬耗)を起こし、知覚過敏を生じることもあります。

また、噛む力の強い方にくさび状欠損と呼ばれる歯茎の境目がくさびのように削れていく症状が見られることがあります。噛む力により小さな亀裂が入り欠けていくとされており、これも知覚過敏の原因となっております。下の写真のように、歯茎の境目が少し削れます。気がついていない方が多いのですが、かなり頻繁に見られます。

 

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【対処法】

歯ぎしりや食いしばりなどは自分自身で止めることができません。そこで、これ以上歯がすり減らないよう、歯を守るためにマウスピースの装着を行います。

大きなくさび状欠損や異常なすり減り(咬耗)で内部の層(象牙質)が露出し、知覚過敏になっている原因の部位が明確な場合は詰め物で埋め、物理的に刺激を封鎖することもあります。

 

④ 歯周病などで歯茎の低下

エナメル質と呼ばれる歯の頭の部分に見られる部分は知覚過敏を生じることはありません。しかし、歯茎がさがり、歯の根っこ(歯根)が露出すると、歯根の表面はセメント質という柔らかな層があるのみで、①〜③の理由で削られていくと、簡単に内部の層(象牙質)が露出し、知覚過敏を引き起こします。

 

【対処法】

歯茎がさがってきている場合、歯周病が進行してきている可能性があります。歯周病は症状がなく進行することがあるため、歯茎がさがってきたな〜と感じた場合には早めに受診をオススメします。

 

⑤ 虫歯

虫歯の初期のうちであれば、冷たいものがしみる、甘いものがしみるなどの症状から現れることが多いのですが、進行して、歯の神経の近くまで虫歯が及ぶと夜になると痛い、ズキズキと痛いといった症状として現れるようになります。

 

【対処法】

知覚過敏が虫歯から起きてきている可能性もありますので、早めの受診や定期検診で虫歯がないかを定期的に確認することをオススメします。

 

⑥ 歯医者の治療後

歯石の除去をすると、それまで歯の表面に覆われていた歯石がなくなり、知覚過敏の症状が現れる方がいます。

虫歯の治療後であれば、虫歯が神経に近い部分まで及んでいた場合、治療後に知覚過敏としての症状が出てしまう方がいます。

 

【対処法】

歯石を取ることで知覚過敏になるくらいなら、歯石で覆われている方がいいのでは?と決して思わないでください。歯石は歯周病を悪化させる大きな要因となります。歯石をしっかりと除去しつつ、知覚過敏の症状が出る場合には、その症状に応じた対処を行うことをオススメします。

虫歯の治療後で知覚過敏の症状が見られる場合、時間はかかるものの、通常は次第に症状が改善してきます。しかし、まれに歯の神経のダメージが大きすぎる場合には、ズキズキと痛いという症状になることもあり、そうなると神経を取る必要がある場合があります。いずれにしても、治療後に症状が見られる場合には、受診し見ていただくことをオススメします。

 

⑦ ホワイトニング

歯を白くするためのホワイトニング剤は歯に染み込むため、知覚過敏の症状を引き起こすことがあります。

 

【対処法】

これは通常、一時的なものでもあり、長く続いてもその日の夜くらいになれば改善してくることが多いです。

当院でのホワイトニングは知覚過敏を生じにくいものを使用しております。それでもまれに知覚過敏を生じる方がいらっしゃいます。その場合には、濃度を調整することが可能ですので、ご相談いただければと思います。

 

ただし、知覚過敏は原因が1つだけでなく、複数存在することもあります。ただの知覚過敏かと思い、そのまま放置することはオススメしません。知覚過敏が気になる場合は、一度原因を調べるために受診をオススメします。

 

知覚過敏の治療ってどうやるの?治る??5

 

当院で行なっている治療について説明をいたします。

基本的には知覚過敏の原因に応じた治療を行います。また、知覚過敏が生じるようになる原因(例:歯磨きの方法、歯磨き粉の種類 等)があるようであれば、新たな知覚過敏を発生させないため、アドバイスを行います。

 

〈薬剤の塗布〉

明らかな虫歯がみられない場合には、まず薬剤を塗布いたします。露出した象牙質を薬剤で物理的にコーティングして、知覚過敏の症状を改善させていきます。多くの知覚過敏はこれで改善してくれます。

 

〈虫歯の治療〉

原因となる虫歯などがみられた場合にはその治療を優先いたします。虫歯を治さないことには知覚過敏を改善させることができません。

 

〈知覚過敏用歯磨き粉〉

歯医者さんで診てもらいたいけど、時間の都合が合わなくて、すぐに行けない場合もあるかと思います。その場合には、知覚過敏用の歯磨き粉の使用をオススメします。

劇的に改善することはあまりないのですが、硝酸カリウムという成分が象牙質に染み込み、知覚過敏症状を和らげてくれます。

 

〈マウスピース〉

知覚過敏の原因が歯ぎしりや噛み合わせなどからみられるようであれば、マウスピース(ナイトガード)の使用をオススメします。これにより、歯がさらに削れていくことを防ぎます。

 

〈神経を抜く〉

これはどのような治療行っても全く改善がみられない場合の最終手段です。歯の神経は大変重要で、歯に栄養を与える血管も一緒に入っています。神経を抜くことで、歯の寿命を短くなる可能性が高くなるため、極力行いません。しかし、日常生活に支障をきたすほどの知覚過敏がみられるような場合、選択せざるを得ない場合もあります。

 

知覚過敏の治療ってどうやるの?治る??6

 

色々と原因や対処法、治療法のお話をさせていただきましたが、知覚過敏は多くの要因が重なって発生していることが多いため、1回でスッキリと良くならないこともまれにあります

お薬を塗り、コーティングしたとしても、歯ブラシや歯磨き粉の種類や量が改善しなければ、すぐにコーティングが取れ、すぐに知覚過敏が再発したり、他の歯にも現れるようにあります。

簡単に知覚過敏だと判断せずに、一度詳しく診てもらうことをオススメいたします。

 

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家族みんなのかかりつけの歯医者さん

たんぽぽ歯科・矯正歯科

院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp

TEL:093-475-4182

歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科

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