妊娠と歯周病の関係BLOG
2020/12/30
こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。
妊娠と歯周病は関係があるの??と感じてしまう方も多いかと思います。
今回は妊娠性歯肉炎についてお話をしたいと思います。
●ホルモンバランスの変化による歯茎の腫れ:妊娠性歯肉炎
まずは男性ホルモンと女性ホルモンの話をさせていただきます。
女性は女性ホルモンと男性ホルモンが存在しており、特に女性ホルモンがバランスとして多く存在しております。
その女性ホルモンの中でもエストロゲンというホルモンは歯周病菌の増殖を促すとされています。
また、プロゲステロンという女性ホルモンは歯周病の始まり・進行の大きな要因である炎症を引き起こす身体の反応を刺激します。
このような女性ホルモンは妊娠後期には月経時の10~30倍になるとされており、この時期に歯茎の腫れが起こりやすくなります。これを妊娠性歯肉炎と呼びます。
また、ホルモンバランスの変化は唾液の量も減少し、お口の中の菌や汚れを洗い流す洗浄効果(自浄作用)や菌と戦う効果(殺菌作用)も低下します。
●妊娠性歯肉炎の症状
症状は妊娠期に生じるものも、妊娠期以外に生じるものも同じと考えてください。
・歯茎の腫れ
・歯みがき時の出血
・指で押さえた時に痛む
・何もしていなくても歯茎に違和感がある
などがみられます。特に歯肉炎が強くなってくると口臭までみられるようになります。
出産後、ホルモンバランスが戻ってくると、妊娠性歯肉炎は改善してくることも多いのですが、油断すると妊娠期間中の歯肉炎から進行し、歯周病が悪化する可能性もあります。
歯周病はシンプルに言うと、歯を支えている歯茎や骨(歯槽骨)を壊す病気です。
日本人の歯を失う原因は虫歯よりも歯周病が多いとされています。この時期に歯周病が進行してしまうことは一生自分自身の歯で食事を楽しむことは困難となります。
●歯周病と赤ちゃんへの影響
最近では歯周病が全身へ影響を与えることが少しずつわかってきました。
中でも歯周病がある場合、低体重児及び早産を生じるリスクが高くなることが指摘されています。
そのリスクは歯周病の無い方と比較すると7倍も上昇することがわかってきており、お口の中だけと思わず、生まれてくる赤ちゃんのためにも歯周病がないか検診を行うことをオススメします。
歯周病は自分自身では症状がなく、気がつかないうちに進行していることも多くあります。
北九州市では妊産婦歯科健診があり、この機会にお口のなかを一度チェックしてみることも良いかと思います。
くわしくはこちらのブログをご覧ください。
●妊娠性歯肉炎にならないようするために
歯肉炎は歯周病菌を主体とした汚れが主な原因であるため、お口の中を清潔に保つことで、妊娠期間中も歯茎の腫れを生じないか、腫れても軽度ですみますので、妊娠期間中は特にお口の中を清潔に保つよう注意していただきたいと思います。
◆歯みがき
歯みがきで歯の表面に付着した汚れを取り除くことが重要となります。特に歯茎の腫れを引き起こす原因菌である歯周病菌は歯茎の境目や歯と歯の間に特に多く存在しています。
歯ブラシで丁寧に歯みがきを行うことはもちろん、糸ようじ(フロス)を使用し、歯と歯の間まできれいに保つようにしてください。
ただし、つわりにより歯みがきそのものが難しい方もいるかと思います。その場合には気分が落ち着いている時間帯で行うこと、歯ブラシそのものを小さめのもの(小児用でも構いません)を使用してみるのも良いかと思います。
◆歯医者での専門的なクリーニング
これは妊娠期だけに限ったことではありませんが、歯の形は大変複雑であるため、日頃の歯みがきだけでは完全に汚れを落とし切ることは大変難しいものです。また、汚れは次第に歯石となり、歯みがきでは取り除くことはできなくなります。
妊娠期間中もそれ以外の時期も歯周病・虫歯予防のため定期的に歯のクリーニングを行うことが一生自分自身の歯で食べるためにも大変重要となります。
当院は北九州市の妊産婦歯科健診の指定医療機関となっております。妊産婦歯科健診を希望される方も、歯周病がないかみて欲しいと言う方もお気軽にお問い合わせください。
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家族みんなのかかりつけの歯医者さん
たんぽぽ歯科・矯正歯科
院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp
TEL:093-475-4182
歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科
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