睡眠時無呼吸症候群(SAS)はマウスピース(口腔内装置:OA)で良くなるの??BLOG

2023/01/11

 

こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。

 

今回は

睡眠時無呼吸症候群はマウスピースで良くなるの??

という内容でお話ししたいと思います。

 
 
睡眠時無呼吸症候群という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
 
以前、新幹線の運転士が運転中に居眠りをしたまま数十キロに渡り走行したという事例があり、その後の検査で睡眠時無呼吸症候群であったことが発覚しました。
このことがあってから、睡眠時無呼吸症候群という言葉が一般的に知られるようになりました。
 
 

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●睡眠時無呼吸症候群の原因(閉塞性睡眠時無呼吸のケースについて)

 

今回は空気の通り道が閉塞することにより発症する睡眠時無呼吸症候群における原因について解説いたします。

 

空気の通り道となる上気道(鼻〜咽頭〜喉頭)までのスペースが狭くなり、呼吸が浅くなったり、停止してしまうことにより発症します。

 

このスペースが狭くなってしまう原因として、

・顎が小さい、後退している

・肥満などにより首や喉周囲の脂肪が溜まってしまう

・扁桃の肥大

・加齢などによる筋力の低下

・舌の大きさや軟口蓋などの解剖的な形態異常

 

このような原因が挙げられます。

 

特に睡眠時は筋力も低下しゆるむため、さらに空気の通り道が塞がってしまい、いびきや無呼吸が引き起こされます。

 

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●睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは??

 

睡眠時無呼吸症候群は眠っている間に何度も呼吸が浅くなったり、停止してしまいます。

 

そのため、身体が低酸素状態となり、その影響が日常生活にも支障をきたしてしまいます。

 

また、良質な睡眠が行われないことにより、生活習慣病の発生や悪化に影響してくることがあります。

つまり、合併症を引き起こすリスクが上昇してしまいます。

 

健常な方と比較して睡眠時無呼吸症候群の方のリスク

・糖尿病:1.5倍

・高血圧:2倍

・虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症など):3倍

・脳血管疾患:4倍

・居眠りによる交通事故や仕事上のトラブルリスク:7倍

 

などと報告されています。

 

睡眠時無呼吸症候群は死亡率の上昇にも関わっていることが報告もされており、日常生活だけでなく人生にも大きな影響を及ぼしてしまう病気でもあります。

 

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●睡眠時無呼吸症候群の重症度

 

1時間あたりの低呼吸および無呼吸の回数AHI(Apnea Hypopnea Index)と言います。

この重症度に応じた治療の内容も変わってきます。

 

このAHIは検査が可能な医院で行うことができます。

検査にも1泊で行う精密検査であるポリソムノグラフィー検査(PSG検査)や簡易検査で測定を行うことができます。

 

重症度

 

AHI5未満:正常

AHI5以上15未満:軽症

AHI15以上30未満:中等症

AHI30以上:重症

 

このようにAHIの数値によって重症度が決定されています。

 

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●睡眠時無呼吸症候群の治療法

 
① マウスピースによる治療
 
AHI20未満あるいは20以上でも②のCPAPが使用困難であった場合に適応となります。
 
睡眠時無呼吸症候群におけるマウスピースは下顎を前に出した状態で固定したものです。
 
顎が前方に出ているため、気道が広がり、いびきや無呼吸症状を改善していきます。
 
私たち歯科医院はこのマウスピースを作製することが仕事となります。
 
このマウスピースは保険適応となりますが、以下診療所や病院で睡眠時無呼吸症候群の診断があり、紹介状(診療情報提供書)をいただく必要があります。
 
ただし、マウスピースを作製するにあたり、虫歯などの治療が終了していること、そして歯がしっかりとしている(重度の歯周病などでマウスピースによりかかる力に耐えられないような状態は難しいことがある)ことが必要となります。
 
睡眠時無呼吸症候群治療で使用されるマウスピースは完成までに3回程度の通院が必要となります。
 
その後、実際に使用してもらいながら顎の位置が問題ないか、日常生活における変化の確認を行い、できれば再度検査を行なっていただき、数値の改善を確認していきます。
 

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② CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)

 

AHI20以上の方の適応となります。

 

CPAP(シーパップ)という言葉を聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

寝る際に鼻にマスクを装着していただくことで、マスクを介して空気が送り込まれ、常に圧力をかけることで、気道を押し広げ、空気の通り道が塞がれないようにします。

 

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③ 手術療法

 

扁桃肥大やアデノイドなどにより気道が狭くなっている場合、手術によって取り除き、気道を確保していきます。

 

もちろん、それだけで改善しない場合にはCPAPやマウスピースを併用し、効果を高めていくこともあります。

 

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④ 生活習慣の改善

 

生活習慣の改善のみで完全に睡眠時無呼吸症候群を治すことは難しいのですが、症状を軽くすることが可能となります。

 

・アルコールを控える

アルコールを飲んだ後はイビキが出やすくなる方も多いのではないでしょうか?

 

アルコールは筋肉を緩める効果があるため、気道が狭くなりやすくなります。

 

・ダイエット

肥満により睡眠時無呼吸症候群が発症している場合は効果があります。

 

・横向きの睡眠

仰向けで寝てしまうと、顎が落ち込んだり、舌が重力で下がってしまうため、気道が狭くなりやすくなります。

 

少しでも重力による影響を受けないようにするため、体を横向きにして寝ると少し改善してくることがあります。

 

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睡眠時無呼吸症候群は自分自身では分かりにくく、発見されにくい病気でもあります。

 

近くで寝ている方にいびきや呼吸が止まっていると指摘されて発見されることも多くあります。

 

日中の強い眠気や倦怠感、寝ている時に呼吸困難に感じることがある場合など、睡眠時無呼吸症候群の可能性もあるため、かかりつけ医に一度ご相談いただくのも良いかと思います。

 

睡眠時無呼吸症候群の治療でマウスピース作製を検討されている場合、一度当院にご相談いただけたら、連携を図りながら作製していくことができますので、遠慮なくお話いただけたらと思います。

 

 

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家族みんなのかかりつけの歯医者さん

たんぽぽ歯科・矯正歯科

院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp

TEL:093-475-4182

歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科

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