歯茎が腫れてブヨブヨする感じがする原因は??BLOG
2022/02/23
こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。
今回は
『歯茎が腫れてブヨブヨする感じがする原因は??』
という内容でお話ししたいと思います。
なんだか歯茎に違和感がある・・・
歯磨きで出血する・・・
そのような症状が気になって、歯茎を指で触ってみたらブヨブヨしている!!なんてことがありませんか??
歯茎が腫れてブヨブヨになっている場合、いくつか原因がありますが、原因として考えられること、そしてその対処法についてお話ししていきたいと思います。
●歯茎がブヨブヨに腫れる原因
〜歯が原因の場合〜
①歯の根っこに虫歯菌が入り込んでいる
②嚢胞(のうほう)
③歯が割れている
〜歯の周囲に原因がある場合〜
④歯周病
⑤インプラント周囲の炎症
⑥エプーリス
⑦飲んでいるお薬の影響
⑧口内炎やその他の粘膜の病気
⑨親知らずの炎症
以上のようなものが原因として考えられます。
それでは、それぞれの対処法について詳しく解説していきたいと思います。
〜歯が原因の場合〜
①歯の根っこに虫歯菌が入り込んでいる
虫歯が進行して、神経の部屋に虫歯が及んだまま放置していると、虫歯の菌が歯の根っこの先に到達し、膿(うみ)が溜まってきます。
それが歯茎に到達するとブヨブヨとした状態となります。
【対処法】
歯の神経の治療(歯の根っこの治療)により、歯の根っこの中にいる菌を取り除いていくことで、改善していきます。
②嚢胞(のうほう)
嚢胞と呼ばれるものは全身あらゆる場所に様々な種類で生じることがありますが、お口の中でも様々な嚢胞を生じることがあります。
その中でも歯が原因で生じる歯根嚢胞(しこんのうほう)についてお話ししたいと思います。
これは①でお話しした根っこの先の膿が溜まってきた状態から、ゆっくりと時間をかけて顎の骨の中に袋を作ってできるものです。
骨が薄くなる、あるいは骨が溶け歯茎の下にまで袋が膨らんできた場合、ブヨブヨとした感じとして現れてくることがあります。
【対処法】
嚢胞のサイズ次第となりますが、歯の根っこの治療から始める場合があります。ただし、サイズが大きな場合や根っこの治療でも改善してこない場合、袋を取り出す処置あるいは抜歯して袋ごと取ってしまう場合もあります。
③歯が割れている
歯の根っこまで割れてしまうと、そのヒビに沿って細菌が侵入しやすくなります。
さらに深い場所にまで細菌が入り込みやすく、大変増殖しやすい環境でもありますので、歯茎がブヨブヨし、さらに噛んだ時の痛みや歯がぐらぐらするような症状が現れることがあります。
【対処法】
割れ方や割れ目の汚れ状態によりますが、そのまま接着剤のような材料でくっつけ何とか残せるかチャレンジしていくこともありますが、抜歯するしかないような場合が多いのです。
〜歯の周囲に原因がある場合〜
④歯周病
歯茎が腫れてブヨブヨする原因で1番多いのが、この歯周病になります。
歯周病が進行し、歯茎に膿が溜まってきたり、歯茎の腫れが強いとブヨブヨするようになります。
この歯周病が怖いのは、初期のうちは症状がなく、長い年数をかけてジワジワと悪くなってしまうことにあり、日本人の歯を抜くことになる原因の第1位となっております。
歯周病に関しましては、『歯周病健診を受けてみませんか?』で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【対処法】
・日頃の歯のお手入れを念入りに
歯ブラシの適切な使用方法と糸ようじ(フロス)や歯間ブラシの使用による徹底的に細菌を増やさない
・定期的に歯医者さんで歯周病のチェックとクリーニングを行ってもらう
歯周病は気がつかない間に進行してしまう病気です。それは見た目だけでは分からず、歯周病の検査を行う必要があります。
また、歯の構造は大変複雑で、自分自身の歯磨きだけでは取りきれない汚れが必ず存在します。そのまま放置すると細菌たちが増殖し続け、歯周病を悪化させてしまいます。
そのため、定期的に歯医者さんで専門的なクリーニングを行うことが、歯を一生守り続けることにつながるのです。
⑤インプラント周囲の炎症
これは④と共通することが多いのですが、インプラントの歯周病と考えてもらって良いかと思います。
【対処法】
こちらも④と同様になります。
インプラントはそもそも人工物ですし、天然の歯と比較して、細菌による影響を受けやすいという特徴があります。より日頃のお手入れと定期的なクリーニングが重要となります。
⑥エプーリス
エプーリスとは歯茎に生じるコブのようなできものです。柔らかく、ブヨブヨしたものになります。
エプーリスには肉芽種性エプーリスや妊娠性エプーリスなど様々な種類がありますが、原因が分からないものが多いのです。
【対処法】
妊娠中に歯茎に現れたエプーリスは出産後しばらくすると消失することがあるため、歯のクリーニングを行いながら様子を見ることが多いのですが、その他のエプーリスに関してはしっかりと切除することになります。
ただし、再発しやすい病気になりますので、適切な処置が必要なものです。
⑦飲んでいるお薬の影響
日頃飲んでいるお薬の影響によって歯茎が腫れることがあり、これを薬物性歯肉増殖と呼ばれます。
てんかんのお薬(フェニトイン)、高血圧症のお薬(ニフェジピン等)、免疫抑制剤(シクロスポリン)が代表的ですが、若い人ほど・服用量が多いほど歯茎の腫れの程度が強くなるとされています。
重症の場合には、歯が隠れてしまうほど歯茎が増殖してしまう場合や、歯を移動させてしまうこともあります。
【対処法】
お薬を変更できれば良いのですが、変更できないことも多いのも事実です。
日頃から歯磨きをじっくりと行ってもらいながら、歯石が付着しやすい状態でもありますので、定期的に歯石を除去していく必要があります。
また、状態によっては歯茎を切除して、掃除がしやすくすることも必要になることもあります。
⑧口内炎やその他の粘膜の病気
ここで注意しなくてはいけないのが口内炎や癌などを含めた粘膜の病気になります。
通常の口内炎ではブヨブヨするほど粘膜が腫れることはありませんが、抗がん剤治療(化学療法)や癌に対する放射線治療で当てている範囲が歯茎に含まれている場合には口内炎が非常に悪化し、ブヨブヨと荒れ、腫れまで生じることがあります。
また、歯茎にも癌は発生する可能性があります。通常の歯医者さんでお口の中の癌を見る機会がない先生が実はほとんどなのです。
見慣れていない先生方も多いため、見逃されてしまう可能性がありますので、実は注意が必要な病気になります。
【対処法】
口内炎であれば2週間もすれば良くなることがほとんどかと思います。
2週間を超えても改善する気配のない口内炎らしきものがある場合には口腔外科を経験されている先生、分からなければ耳鼻咽喉科の先生にご相談されるのが良いかと思います。
⑨親知らずの炎症
親知らずは真っ直ぐ、綺麗に生えていないことが多い上に、歯ブラシが届きにくい場所に存在するため、細菌が大変繁殖しやすい場所となります。
そのため、歯茎が腫れてブヨブヨになってしまうことがあります。
【対処法】
一度でも腫れたことのある親知らずに関しては抜くことをオススメすることが多くなります。
もちろん、抜かなくても良い親知らずもありますので、『親知らずは抜かなければいけない??』をぜひご覧ください。
長々と解説させていただきましたが、歯茎がブヨブヨする原因には様々なものが考えられます。
放っておけば治るかな〜と思っていると、とんでもないことになる可能性もありますので、気がついた際には早めに相談されることをオススメいたします。
原因を特定し、その状態に合った適切な処置を行い、お口の健康を保っていきましょう!
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
家族みんなのかかりつけの歯医者さん
たんぽぽ歯科・矯正歯科
院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp
TEL:093-475-4182
歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/